2022/09/15
ALL ABOUT OVERCOAT
パタンナー、大丸隆平氏がつくる服
バーニーズ ニューヨークがそのローンチから途切れることなく買い付けてきた<オーバーコート>。9月には銀座本店・六本木店で期間限定イベントを開催いたします。選りすぐりのブランドを取り揃えるバーニーズ ニューヨークにあって、名実ともに数本の指に入るという新進気鋭の魅力に迫ります。
ミシェル・オバマ氏やカマラ・ハリス氏も虜に
<オーバーコート>は大丸隆平氏が拠点とするニューヨークで2015年に立ち上げたブランド。
世界のセレブを虜にした勘どころは画期的と言ってよいパターンワークにあります。大丸氏はパタンナーとして実績を積み上げてきた人であり、その彼のセンスと技術が詰まったブランドこそが<オーバーコート>です。
大丸氏のこれまでの足跡は非の打ちどころがありません。単身渡米したニューヨークでデザイン・パターンを手がける会社を起業し、ニューヨークのファッション業界にその名を轟かせました。
顧客リストには<アレキサンダー ワン>、<トム ブラウン>、<ヘルムート ラング>などそうそうたるブランドが名を連ね、14年にはCFDA FASHION MANUFACTURING INITIATIVEを受賞しました。同賞はファッション製造業の助成プログラムで、日本人でははじめてとなる快挙でした。そして、大丸氏が手がけた作品をミシェル・オバマ氏や女性初の副大統領、カマラ・ハリス氏がまとったことで、日本でも広くその名が知られるようになりました。
大丸氏のものづくりに通底しているのは、和装由来の"ゆとり"のあるシルエット。袖ぐりを大きくとったドルマンスリーブをベースとしたパターンや肩周りに入れたプリーツは好例でしょう。
ドルマンスリーブをもう少し掘り下げれば、<オーバーコート>のそれは前身頃から袖、後身頃までが一続きのパターンをとっており、ショルダーラインは着る人に寄り添うようにフィットします。また、落ち感の美しさも特筆に値します。
それでいてテーラードな佇まいが担保されているのはミリ単位まで突き詰めたパターンワークもさることながら、大丸氏の想いを余すことなくかたちにすることのできるファクトリーのポテンシャルがあってこそ。日本のファクトリーと共同開発したという生地はパターンの持ち味を毀損することなく、そしてこよなくエレガントです。
これまでの常識から解き放たれた<オーバーコート>はサイズレス、ジェンダーレス、エイジレスを具現しました。アイコンのトレンチコートはなんとワンサイズ展開です。
エッセンシャルなモデルがXOに
バーニーズ ニューヨーク銀座本店・六本木店では9月17日(土)から9月25日(日)の間、期間限定イベントを開催いたします。
今回ご用意したXO(EXCLUSIVELY OURS = XO)はセットアップ2型とシャツ1型の計5型。秋の入り口から3シーズン着られる生地と、セットアップはトレンドのアースカラーがポイントです。
ひとつめのセットアップはシャツジャケット×ワイドパンツで、生地はウールギャバジン、色はフォレストグリーン。シャツジャケットに仕立てられたウールギャバジンは2/80という細番手の糸を高密度に織り上げています。光沢があり、美しいドレープを描きます。仕上げにハード加工を施したその生地は構築的なフォルムに欠かせないハリもそなえます。
もうひとつのセットアップはトレンチコート×ワイドパンツで、生地はウールサージ、色はブラックビーンズ。ウールサージはオーストラリア産のスーパーファインメリノ(Super120)を織ったもの。オールシーズン着用できる絶妙な厚みと上品な光沢が持ち味です。
トップスはいずれもドルマンスリーブ。トレンチコートは体型に合わせて選べる2段階のベルトループや折り返すことを前提とした袖の仕様も見どころです。
ドローストリング仕様を採ったワイドパンツの真骨頂はサイドシームを排したコンストラクションにあり。肌あたりもドレープもとろけるように柔らかです。
シャツは生地がメリノウールで、色はインラインにはないブラック。
こちらは大丸氏も好んで袖を通す一着。ヨーク左右に入れたタックが動きやすさを高めつつ、後ろ姿のアクセントに。襟を立てれば剣先のボタンで留められます。オーバーサイズのそれはジャケットがわりに羽織れます。生地に選んだメリノウールは経緯ファインメリノの80番手双糸を織ったもので、汗蒸れや臭いを抑えるウールならではの特性があり、直接肌に触れても心地よい。
今回の期間限定イベントでは上記のXOのほか、秋冬の新作ならびに期間限定イベントでしか手に入らない限定アイテムがずらりと揃います。
この機会にぜひ、足をお運びください。