<マディソンブルー>中山まりこ氏が提案する思考するファッション CONVERSATION: MARIKO NAKAYAMA OF MADISONBLUE #2 | BARNEYS NEW YORK

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CONVERSATION:
MARIKO NAKAYAMA OF MADISONBLUE #2
<マディソンブルー>中山まりこ氏が提案する思考するファッション

CONVERSATION: MARIKO NAKAYAMA OF MADISONBLUE #2<マディソンブルー>中山まりこ氏が提案する思考するファッション

<マディソンブルー>のディレクター中山まりこ氏とバーニーズ ニューヨークのウィメンズシニアバイヤー鈴木春との対談・後編では、2020年秋冬シーズンコレクションに込めた中山さんの新しい提案について語り合います。デビューから6年目を迎え、普遍的な軸を大切にしながらも、ある意味で着る人自身の進化を問う一筋縄ではいかないアイテムたち。服を着ることを通して描く、少し先の未来にも思いを馳せます。

<マディソンブルー>が提案する"ハイ&ロー"とは 鈴木春[バーニーズ ニューヨークウィメンズシニアバイヤー](以下鈴木) 今回の2020年秋冬シーズンコレクションを拝見した時に「あれ? 何かが今までと違う」と感じたんです。実際、着こなすための難易度が上がっているというか、昨日も私は鏡の前で脱いだり着たりを繰り返していました(笑)。それこそ、スカートもちょっと上に上げて着たらいいかな? とか、スカートの裾をデニムのような感覚でちょっと切っちゃってもいいのかな? とか、そういうことをすごく考えたんです。
中山まりこ[<マディソンブルー>ディレクター](敬称略/以下中山) 鈴木さん、素敵です!それがアイテムと対峙するということであり、アイテムを通して自分のバランスを見つけていくということ。本当に洋服ってそういった意味でも自分を教えてくれますよね。
鈴木 確かにそうですね。私自身もそういう服を手に取った時点で、何かちょっと変わりたかったのかな? という気がします。

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中山 <マディソンブルー>は、過去5年間で少しずつアイテムのバリエーションを広げてきました。ワークシャツを着る人だってブラックドレスを着るし、デニムをはく人が¥150,000以上の上質なニットを着たりもしますから。でも今回の2020年秋冬シーズンは、一見するとカジュアルなアイテムが多い。これって逆にコーディネートが難しいんです。
鈴木 シンプルに着てもそれなりに見えるけれど、着方にあと一工夫することでやっと自分のスタイルになるという感じですよね。
中山 高い・安いではない"ハイ&ロー"を提案したくて、あえて難易度を上げたんです。例えば、透け感のあるシャツ×デニム。じゃあジュエリーはどうする? と、もう一歩踏み込んだ思考が必要になってきます。
自分らしいスタイリングを思考させるコレクション 鈴木 お気に入りの黒のフレアミニスカートも、最初は白シャツとリボンタイを合わせたんです。そうしたら、思っていたよりもかしこまった雰囲気になっちゃって。
中山 抜けがなかった?
鈴木 そうです。だから次はデニムシャツにして、バレエシューズを合わせてみたらいい感じになりました。やっぱりどこかで抜けを作らないと、簡単には自分になじんでくれない。今回は、どのアイテムも比較的そういう感じですよね。

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鈴木「女性らしいフレアスカートに、あえてカジュアルなボーダーカットソーをスタイリング。お気に入りのリボンタイはヘッドアクセサリーに。どこかパリを思わせるカジュアルでシックな装いです。スカートもリボンタイもすぐに手に入れたアイテムでした」

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鈴木「カシュクールも大好きなアイテムの一つ。このカシュクールニットはボトムとのバランスをみながら結び方次第で自由にアレンジが楽しめます。今日はエレガントなニット×スポーティなカーゴパンツで。カシミヤの肌ざわりも素敵です」

中山 デザインの軸はオーセンティックなところにあるのですが、着こなすためには"思考"というハードルが存在するんだと思います。
鈴木 でもそれを単純に難しいと捉えるのはもったいないこと。考える楽しさ、攻略する楽しさを味わっていただきたいです。
中山 トレンドの服って誰が着てもなんとなく"そういう人"に見えますよね?でもそれは私のやりたいことではない。私も50歳を過ぎてなお、クローゼットからあれこれ引っ張り出してきて何時間も組合せに悩んだりしています。それって10代の頃とまったく変わっていない(笑)。でもその時間がすごく楽しいです。本当に好きなアイテムなのにうまく着こなせなくて、とても落ち込んだりもしますし。

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鈴木 洋服が好きな以上、もうその感覚は一生変わらないですよね。
中山 はい。大げさに聞こえるかもしれないけれど、服から生きるエネルギーや人生の指針までもらっている気がするんですよ。自分らしくいるための合わせの妙は、その人次第。今回のコレクションは、そこに立ち返りたかったんです。服を買う時の高揚感ももちろん必要だけど、お家に帰ってからのお楽しみをもうちょっとしっかりと味わっていただきたくて。
鈴木 着方を工夫するというのは、新しい自分に出会えるチャンスでもありますからね。個人的には、ドレスとカジュアルのハイ&ローは、すでにセオリーとしてルーティーンになりつつあるから、この機会にさらに深い解釈で取り入れてもいいんじゃないかな、と思っています。
中山 そうですね。自分で考えるということを楽しめれば、例えば今シーズンのハンティングコートもこの下にジャケットを着てレイヤードしてみよう、冬だけでなく春も楽しもう、というような捉え方ができると思うんです。いつまでも冬は冬の素材、夏は夏の素材じゃないとダメと決めつけるのではなく、冬に麻や薄いシルクを着てもいいし、夏にウールを着てもいいんです。今は夏も長く、冬は本格的に寒くなるのが遅い。それらを考えて、天然素材ならではの暖かさや機能性をきちんとアイテムで見せていきたいと思っています。
鈴木 日本の気候も昔とは違ってきていますし、その時々で柔軟にチョイスできればいいですね。

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自分の選ぶ力・見る力を信じて 中山 これからは人生100年時代といわれていますが、自分自身で考えて賢く選び取っていくことが生きる力になると思うんですよ。同じ場所にいて同じものを見ていても"どう見るか"で世界は変わる。自ら考えて能動的に動ける人には世界は大きくて素晴らしいものになるだろうけれど、逆にものを見る力や考える力がなければ、すごく狭くてつまらない世界で終わってしまう気がします。
鈴木 自分から求めて動いていくときですよね。
中山 そうなんです。スカート一つでも丈感を変えるだけで見える世界が違ってきて、「これだ、私のバランス!」と自分のものにできる人と、なんとなく流行りだからみたいな理由で自分のバランスを知らないで着ている人では、世界がまったく違ったものになる。
鈴木 そう思うと、なんだかとても嬉しい気持ちになる一方で、ちょっと大変かもしれない、と思っちゃいます(笑)。
中山 多少大変な思いをしてもいいじゃないですか。その苦労を上回る素敵な世界が見られるのなら。
鈴木 そうですね。心に留めておこうと思います。そう考えると、ファッションを含め、世界はまだまだ捨てたものではないですね。

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中山 自分から探せば楽しいことは日常にたくさんあるんだと思います。だからこそ、選ぶ力・見る力で世界は変わる。私も自分を信じて服を作ろうと思いますし、お客様にもちゃんと意思を持って選んでいただけたら嬉しいですね。
鈴木 バーニーズ ニューヨークとしても、中山さんをはじめクリエイターのみなさんの提案を身にまとう楽しさをもっともっとお伝えしていきたいです。そして洋服を通して思考を深めていけたら、きっと毎日が、人生が、すごく豊かになると思います!

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インタビュー前編はこちらからご覧ください>>>

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PROFILE

<マディソン ブルー>ディレクター/デザイナー

中山まりこ

1964年生まれ。1980年代後半、ニューヨーク在住時に雑誌『INTERVIEW MAGAZINE』等でスタイリスト、雑誌のコーディネーター、NOKKO全米デビューのディレクターとして活躍。1993年に帰国し、広告を中心に雑誌、音楽アーティスト等のスタイリングを手がける。2014年、自身のブランド<マディソンブルー>をオックスフォードシャツを含む6型のシャツからスタートさせた。

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STAFF'S PROFILE

バーニーズ ニューヨーク ウィメンズシニアバイヤー

鈴木春

幼少よりインドで育つ。コミュニケーションの大切さを感じ、小売業への興味を抱き、1989年のバーニーズ ジャパン立ち上げ期よりプロジェクトに参加。ウィメンズアクセサリーバイヤー・バイイングイメージを作りだすファッションディレクターを経て、現在はウィメンズデザイナーおよびスポーツウェアの担当として日々奔走する。趣味は読書と海、プール。