WINDOW DISPLAY:
FALL SPECIAL
本格的な秋冬シーズンがスタートし、バーニーズ ニューヨーク各店のウィンドウディスプレイも秋仕様に。今回は現在ご覧いただけるウィンドウディスプレイ3つをご紹介いたします。横浜店には今年で結成20周年を迎えるクレイジーケンバンドとコラボレートしたディスプレイが登場。さらにバーニーズ ニューヨーク各店では、2017年秋冬シーズンのイメージブックをフィーチャーしたウィンドウディスプレイがお目見えしています。デザインを手がけたクリエイティブディレクターの谷口がご案内します。
まずは、横浜店のみでご覧いただけるクレイジーケンバンドのスペシャルウィンドウディスプレイからご紹介します。クレイジーケンバンドとバーニーズ ニューヨークの繋がりは深く、ウィンドウディスプレイに登場するのも8回目となります。
今回はバンド結成20周年を祝して、今までのアーカイブを凝縮したミュージアムのように構成しました。過去のウィンドウディスプレイの写真をはじめ、先日発売されたベストアルバム『愛の世界』のジャケットやディスコグラフィーのほか人気イラストレーター ソリマチアキラさんに今回のために描きおろしていただいたイラストも展示しています。中央の肖像画は、バーニーズ ニューヨークで制作。何度も色を塗り重ねては削って色味を調整しながら描き上げた苦心作です。また、今回横山剣さんの私物も特別に展示。ヴィンテージカーのパーツやテープレコーダーなどをマニアックな解説つきでご紹介しています。9月10日(日)までの展示となりますのでお早めにご覧ください。
続いて、秋冬シーズンの最新ルック全46カットを一堂にご覧いただける、イメージブックと連動した全店で展示中のウィンドウディスプレイです。A5からA3までサイズの異なるパネルを、バックウォールに高さに変化をつけて展示。手前には、キールックを着たマネキンとバッグ・シューズを飾っています。このイメージブックの撮影ディレクションも私たちビジュアルディスプレイチームで行っています。まずは商品をよく見て、物からインスパイアされるシチュエーションを作り込みます。<ジバンシィ>のスリップオンスニーカーには藍染のラグ、<マノロ ブラニク>のパンプスにはアンティークのチェアといった具合に、倉庫の膨大なプロップスやマテリアルから商品に合うものを探し出し1カットずつ演出します。その世界観をお伝えできるウィンドウディスプレイが完成しました。
最後にご紹介するのは、メンズのビジネスアイテムのオーダーイベントMADE TO MEASUREにフォーカスし、銀座本店・神戸店で展開するウィンドウディスプレイ。クラシックなスーツ・シャツをオーダーする醍醐味を改めて味わっていただきたいという想いで作りました。このディスプレイでは余計な演出はせず、他にはできないバーニーズ ニューヨークならではの見せ方にこだわっています。高い技術を要するシャツフォームは、経験豊富なスタッフでも1体制作するのに3~4時間かかります。1990年代の米国のバーニーズ ニューヨークには、そのための職人が大勢いました。正しくアイロンをかけミリ単位でピン打ちをし、しわ一つない立体的なボディに見せる技術は、現在では米国でも見られなくなっています。だからこそ、ボディ一つで作品になるような理想的なシャツフォームのディスプレイ技術を伝承していきたいと思っています。
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STAFF'S PROFILE
クリエイティブディレクター
谷口勝彦
1990年バーニーズ ジャパン入社。米国バーニーズ ニューヨークにてサイモン・ドゥーナン(現クリエイティブ・アンバサダー・アット・ラージ)に師事。現在は、日本のバーニーズ ニューヨークのウィンドウからフロアディスプレイ全般、店舗デザイン、広告ヴィジュアルなどのストアイメージに関わるすべてを統轄している。
September 7th, 2017
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