INTERVIEW: ANTHONY HEIFARA RUTGERS OF AZTECH MOUNTAIN | Designer Interview | MEN'S | BARNEYS NEW YORK

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INTERVIEW:
ANTHONY HEIFARA RUTGERS
OF AZTECH MOUNTAIN

バーニーズ ニューヨークで2016年秋冬シーズンから登場する<アズテック マウンテン>。本格的なスキーやクライミングにも活用できるクオリティを保ちながら、シックなデザインで高いファッション性も併せ持つスポーツウェアのコレクションは、広く注目されています。この気鋭のブランドでデザイナーを務めるアンソニー・ヘイファラ・ラッガース氏に、バーニーズ ニューヨーク メンズチーム バイヤーの中箸充男がお話を伺いました。

中箸充男[バーニーズ ニューヨーク メンズチーム バイヤー](以下中箸) 2016年1月にフィレンツェのフォーシーズンズホテルで行われた展示会で初めてアンソニーと出会い、<アズテック マウンテン>のアイテムを見せてもらいました。アンソニー、まず簡単にブランドを紹介してもらえますか?
アンソニー・ヘイファラ・ラッガース[<アズテック マウンテン>デザイナー](敬称略/以下アンソニー) 一緒にブランドを運営するパートナーのデヴィッド・ロスと<アズテック マウンテン>を立ち上げたのが2013年。私は<アズテック マウンテン>を始める前に<マーク ジェイコブス>で10年働いていたのですが、デヴィッドも私もコロラド州のアスペンという町の出身で、子どもの頃からスキーをしていて、パフォーマンスウェアのブランドを立ち上げたいという望みが一致したことがスタートのきっかけです。
中箸 現在の世界的な流れとして、アスレジャーやアクティブ・スポーツウェアと呼ばれるジャンルが非常に強く、バーニーズ ニューヨークでも<モンクレール>のハイブリッドアイテム人気は高い。そこで、クオリティやデザイン性が高くて、価格帯としてもバランスの取れている<アズテック マウンテン>はとてもいいブランドだと感じたので、買付けすることにしました。
アンソニー クオリティに関して言うと、すべての製造はイタリアで行っていて、素材は世界各地から最高の素材を集めようと心がけています。例えば、日本の東レはテクニカルナイロンのメインサプライヤーです。最先端の技術でウォータープルーフと通気性を両立することに成功した素晴らしいメーカーだと思っています。<アズテック マウンテン>ではスキーがコアの部分にありつつ、ランニングに関してもハイキングに関しても、パフォーマンスを引き出せるクオリティを実現することを最優先で考えてものづくりをしています。

中箸 バーニーズ ニューヨークのセレクトの構成要素として、シンプルで、ソフィスティケイトされていて、コンフォタブルであること、という3つがあり、<アズテック マウンテン>はそこを完璧にクリアしています。アンソニーたちが作るものは、パフォーマンスウェアとしてのクオリティと、ファッション性も素晴らしいのですが、インスピレーションはどこから?
アンソニー 2016年秋冬シーズンは、ヴィンテージのスキー写真を探すところからスタートしました。元々そういう写真がすごく好きなんだけれど、今回は特に、インスピレーションとして写真をたくさん集めました。1940年代や1950年代のスキーインストラクターやトップスキーヤーたちの写真を見て、彼らのスタイルを現代に生き返らせようとしました。
中箸 スキーの雪山と都会的なイメージがすごくリンクしているのが印象的なコレクションですね。
アンソニー 自分たちがファッションを好きだというのもありますが、二人の出身地であるアスペンがまた特殊な場所なんです。子どもの頃から自分たちがスキーをした土地で、ダウンヒルのレースを山に見に行くことも多かったです。元々スキーの本場であり、リゾート地としても有名だったけれど、最近は特にその国際化が顕著。毎年7月には『ASPEN IDEAS FESTIVAL』というシンポジウムが開催されるようなラディカルな場所だし、とてもグローバルな土地になっています。ロンドン出身の人も、ニューヨーク出身の人も、香港出身の人もアスペンに住んでいます。都会とアスペンのリンクが強いし、旅との親和性もあるから、「都市から山へ(FROM CITY TO MOUNTAIN)」というブランドコンセプトを表現するためのバックグラウンドがアスペンにはあるんです。

中箸 今回バーニーズ ニューヨークでは、<アズテック マウンテン>の世界観を伝えるために、アウターウェアを3フェイス、セーターなどの中軽衣料で3フェイス、パンツで3フェイスをセレクト。さらに特別にフード付きの膝丈のコートをリクエストしました。アクティブ・スポーツウェアというとカジュアルなイメージが強いのですが、バーニーズ ニューヨークではセットアップを購入して、ビジネスの場面で着てくださるお客様も多いですし、ジャケットの上から羽織れるアウターウェアを<アズテック マウンテン>に作ってもらいたいと考えたんです。
アンソニー リクエストを受けて、プリマロフト(R)を提案しました。私にとってはカスタマーが最優先。バイヤーの中箸さんからローカルな情報をもらって、そこで自分たちにできることを提案する。リアルなダウンと同じような暖かさとボディのシルエットを実現できるプリマロフト(R)は、本当に高い可能性を備えた素材だと思っています。​これを使って、バーニーズ ニューヨークのメンズチームが求める日本のマーケットにマッチするものづくりをすること。その方向性で今回のコラボレーションアイテムを完成することができました。
中箸 今後も商品開発を進めたいと思っていて、例えば温暖化が進んでいるので、11月や12月でも暖かい日が続くことが増えています。そうなると、中軽衣料で機能面とデザイン性と価格帯とが合致したアイテムをもっとご紹介できるはず。春夏のカットソーなども同様ですし、アンソニーとはそんな話もしています。
アンソニー そう。環境に合わせたものづくりをするメンタリティは重要ですね。レイヤーできるアイテムをいろいろと作りたいし、ウール地のもので年間を通じて長く着られるアイテムもどんどん作れると思っています。ソフトシェルなどのアウターウェアで、9月から翌4月まで着られるようなものだって生み出せるはずです。

中箸 アンソニーがデザインをするときに、ターゲットとして考えている世代というのはありますか?
アンソニー いや、父と子の両方が選べるブランドでありたいと思っているんです。自分の父親にあげたいと思えるジャケットを作りたいし、友だちにあげるジャケットも作りたい。どの世代にとってもエレガントなものというのはあると思っているし、実際、ブランドを立ち上げて3年が経ち、アスペンで<アズテック マウンテン>を着てくれている"AZTECH TRIBE(アズテック族)"は年代も国籍も様々です。共通して心がけているのは、コアにパフォーマンスがあるスポーツウェアで、旅先でディナーにも行けるようなエレガントさも備えていること。スーツのテーラリングにインスパイアされることもあるし、多くの出会いから解釈と表現を広げていきたいと思っています。
中箸 最後にブランドの目標を教えてもらえますか?
アンソニー 究極的なゴールとしては、ビジネスを長く持続させて、グローバルに足跡を残したい。次の<モンクレール>になりたいかと聞かれれば、もちろんイエス。それは壮大な夢です。しかし、サスティナブルであることが重要だから、まずは自分たちできちんとビジネスをコントロールして、ゆっくりと進んでいければいい。自分たちがコントロールできないほどビジネスが大きくなるような発展は、にわかに起こるべきことではないと思っています。何年もかけてブランドを育てていく上ではウィメンズとキッズも手がけたいし、"SEE YOU ON THE SLOPE(山で会おう)"という自分たちのハッシュタグに使っているメッセージを共有できるカスタマーが増えていったら嬉しいですね。

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PROFILE

<アズテック マウンテン>デザイナー

ANTHONY HEIFARA RUTGERS

米国コロラド州アスペン出身。LVMHで自身のキャリアをスタート。10年間の在籍中、<マーク ジェイコブス>などのブランドに携わる。2013年、ニューヨークにてデヴィッド・ロス氏と共同で<アズテック マウンテン>を設立。現在はアスペンとニューヨークの2つの都市をベースに活動中。

STAFF'S PROFILE

バイヤー

中箸充男

米国シカゴに留学中、バーニーズ ニューヨークの存在を知る。帰国後、バーニーズ ジャパンに入社。スーツフロア・ファニシングフロア・デザイナーズフロアのスタッフを経てバイヤーに。入荷即完売アイテムの数々を買い付けてきた、そのセレクトは伝説ともなっている。ロック好きでも知られ、自身のスタイルはもちろん、買付のセレクションにもロック魂が滲む。