NEW YORK STORY by KANOKO MIZUO | CULTURE | BARNEYS NEW YORK

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NEW YORK STORY
by KANOKO MIZUO

旬のクリエイターを多く顧客にもつ人気ヘアスタイリストにしてキャンドルブランドとバッグブランドも手掛ける、まさにご自身がマルチクリエイターな水尾加乃子さん。「マイ スタンダード バッグ」をテーマにした<ヴァジック>のアイテムは、流行に左右されすぎない普遍性と、機能性を持つバッグ。女性たちの日常を支え、着こなしを確実にアップデートしてくれる威力を持つバッグとして、国や年齢、人種を超えて人気急上昇中です。ニューヨークだからこそ、今の自分があるという水尾さんに、お話を伺いました。

─ニューヨークに住むことになったきっかけを教えてください。また、なぜニューヨークだったのでしょうか?

もともと東京で美容師として働いていたのですが、20代の半ばでパリに拠点を移しました。今思うと、思い切った行動に出たわりに、その理由は漠然としているのですが、とにかくヨーロッパに憧れていて、住んでみたかったのです。パリに渡ると、思っていたとおりの刺激的な毎日が待っていました。たくさんのアートに触れ、ファッショナブルな人々を間近に見て、どんどん吸収していく日々。そんな中、人生を変える大きな出会いがあったのです。前々から尊敬していた世界的ヘアアーティストの仕事に直接触れるチャンスがあり、大きな衝撃を受けて、そのまま彼の下で働くようになりました。そして、彼との仕事でニューヨークを度々訪れるようになったのです。通い始めた頃はあまりピンとこなかったのですが、回を重ねるごとに、ニューヨークは時間の流れがパリとはまったく違うと思い、むしろ東京育ちの私にとってはニューヨークの早いテンポが心地よいということに気付きました。そして、段々とニューヨークのことが好きになっていったのです。本格的に移住したのは2004年。彼は、今も昔も私の師匠であり、ヨーロッパに心酔していた私に「ニューヨーク」という、人生のキーワードをくれた人です。

─<ヴァジック>をスタートするきっかけを教えてください。

ニューヨークに移住し、ブルックリンのヘアサロンで働いた後、独立してアトリエを兼ねてプライベートなヘアサロンを開きました。私はこの「ランド」というサロン空間を、私が関わる人との特別な交流の場として使いたいと思っていたのです。そしてその延長として、香りでお客様にこの場を知り、記憶していただくためにキャンドルを作り始め、それがキャンドルブランド<ランド バイ ランド>に発展しました。思いついたことは即実行に移すタイプなので、ヘアスタイリングだけに留まらない創作活動をしていたのですが、ある日「バッグのデザインをしないか?」というオファーが舞い込んできたのです。その時、バッグデザインの経験もないのに「やってみよう!」、たくさんの立場の違う女性がデイリーに持ちたいバッグを作ろう。そういう物づくりに挑戦したいと決心して、2015年に<ヴァジック>が誕生しました。

─クリエイティブのインスピレーションはどのようなことから得ていますか?

探し求めるのではなく、日常の些細なことからアイデアが生まれることが多いです。例えば、職業柄旅が多いので、旅する人がどんなバッグを求めるのか想像したり、子どもをもつ女性のために使いやすい仕様を考えたり...。でも、ただ便利なだけではなく、ファッションを楽しむためのツールであることを常に意識したデザインを心がけています。<ヴァジック>は誰にとっても身近なブランドでありたいと思っていて、いろいろな女性に持ってもらえたら嬉しいですね。

─<ヴァジック>の2018年春夏シーズンテーマを教えてください。

実は、各シーズンにテーマは設けていないのです。テーマではなく、素材からデザインの着想を得ていて、季節感を意識した素材や色で遊ぶようなコレクション展開を心がけています。素材選びは生産地や工場を訪ね、自分の目で見て触れて吟味しています。作り手や物づくりに関わる人々とのコミュニケーションを持つことは、何よりも重要だと考えています。

─喧噪の絶えないニューヨークに生活して、オンタイムとオフタイムをどのように切り替えていますか?

物づくりのヒントを日常から得ることが多いので、あえてオンとオフの切替えは意識していません。でも強いて言うならば、お菓子作りは無心になることができるひととき。そして、自分のつくったスイーツで誰かをおもてなしして、喜んでもらえることが、私にとってはリラックスの時間になっています。

─ニューヨークのお気に入りのエリアや場所を教えてください。

グラマシー・パークの佇まいが好きです。ほかにも自分が生活をしているイーストヴィレッジは、下町のようなニューヨークらしさが残っていてほっとします。また、ワンブロックに花屋さんがひしめき合うように軒を連ねているフラワーディストリクトも、いつも活気があって行くと元気で明るい気持ちになります。

─ご自分のことをニューヨーカーだと思いますか?

私自身はニューヨーカーというワードの定義はわかりませんが、私にとって、今はニューヨークが心地いい場所であるのは間違いありません。

─ニューヨークでしか起こりえない!という体験をしたことがありますか?

経験のない私が、こうしてバッグのデザインをしているということ自体、ニューヨークで活動していなかったら、起こりえなかったのではないでしょうか。ニューヨークは何かが評価されると、その噂が伝播するスピードが速いので、努力していれば、チャンスが平等にめぐってくる街だと思います。

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水尾加乃子

PROFILE

<ヴァジック>デザイナー

水尾加乃子

東京生まれ。都内の美容室に勤務後、パリへ移住。後にニューヨークへ渡り、さらにヘアスタイリストとしてキャリアを積みながら、さまざまなクリエイションもスタート。2012年にキャンドルブランド<ランド バイ ランド>を立ち上げ、さらに2015年に<ヴァジック>をローンチ。キャリアウーマンからモードコンシャスなファッショニスタまで、幅広く愛されるバッグブランドとして人気上昇中。
http://www.vasic-newyork.jp/