ACTIVITIES

2019/02/28

INTERNATIONAL WOMEN'S DAY:

世界中の女性たちに賛辞を送ろう!

国連により定められている、3月8日のINTERNATIONAL WOMEN'S DAY(国際女性デー、以下IWD)。1904年、ニューヨークで女性たちが婦人参政権を求めるデモを起こしたのだが、IWDはこのデモをきっかけに提唱された「女性の自由と平等のために戦う記念日」が起源となっている。IWDの意義は女性の地位向上や男女平等を目指すにとどまらず、さまざまなジャンルで活躍する女性たちをサポートすることで、男性も含めたすべての人のワークライフバランスを向上させ、暮らしやすい社会の実現を願うという点にある。この理念に共感するバーニーズ ジャパンでは、2年前からIWDにちなんだキャンペーンをスタート。昨年は仕事内容や年代の垣根を超えた社内の女性スタッフ有志によるプロジェクトチームが発足、世界的な"me too"ムーブメントの流れの中でIWDの啓発を行なった。3回目を迎える今年は、IWDが掲げる2019年のテーマ"Balance for Better(みんなで作る 新しいバランス)"というメッセージに共感する人々が社内外から集結する。ファッションの世界からジェンダーフリー・ジェンダーイクオリティを目指すバーニーズ ジャパンの、今年のIWDの取組みをご紹介しよう。
text: Ryoko Kuraishi

「マーベル映画史上、もっともパワフルな女性ヒーロー」と謳われる、映画『キャプテン・マーベル』。3月15日に公開予定の『キャプテン・マーベル』は「アベンジャーズ」結成前の物語を描いた作品で、マーベル映画で初めての女性が単独主役を務める作品だ。IWDのキャンペーン期間中、この映画とのコラボレーションがバーニーズ ニューヨーク各店で展開される。コラボレーションの一環として、東京で開催されるスペシャルイベントへのご招待や劇場鑑賞券プレゼントを行うほか、IWD当日である3月8日(金)からは若手女性クリエイターとタッグを組んだ限定アイテムが店頭に登場予定だ。

店頭では、『キャプテン・マーベル』の世界観を想起させる期間限定ストアもお目見え。こちらでは上記の限定アイテムのほか、映画の時代背景に合わせ、'90年代のトレンドを表現したウィメンズアイテムも紹介する。
また、『キャプテン・マーベル』をモチーフにしたエクスクルーシヴアイテムを手がける2ブランドのうち、<パスカル マリエ デマレ>のデザイナーであるマリエさんが店頭に登場、スペシャルトークイベントを開催する。バーニーズ ニューヨーク初登場となる2ブランドのクリエイターが、IWDへの思いを語る。

EXCLUSIVE ITEMS

マリエさんがデザイナーを務める<パスカル マリエ デマレ>と、植野有砂さんが手がける<フィグ&ヴァイパー>による
限定アイテムが3月8日(金)より順次、バーニーズ ニューヨーク各店店頭に登場する。

  • PASCAL MARIE DESMARAIS

    デザイナー マリエさん

    「#aHERo」をデザインコンセプトに、ウェアから、キャップやバッグ・ブレスレットまでラインナップ。 「テイラード生地で仕立てたキャップはあらゆる年代の方にマッチするエレガントなニュアンス。カメオブレスレットには、 "aHERo"の言葉を彫り入れてあります。私たちは『キャプテン・マーベル』のように強い意志とパワーを備えた女性たちをサポートしていく、そんなメッセージを込めています」

  • FIG & VIPER

    デザイナー 植野有砂さん

    オーバーサイズデザインやダメージ加工のほどこされたTシャツのほか、キャップを展開する。
    「強い女性が主人公ということで、ビッグTシャツやキャップ、ダメージ加工など、ユニセックスなアイテムやデザインを意識的に取り入れました。トレンドのネオンカラーもポイントです。女性、男性を問わず、多くの方に興味を持っていただき、手に取っていただけたら嬉しいですね」

SPECIAL PRESENT

映画『キャプテン・マーベル』スペシャルイベント
ご招待・劇場鑑賞券プレゼントのご案内

3月15日の映画『キャプテン・マーベル』劇場公開に先がけて、バーニーズ ニューヨークではMY BARNEYSメンバーの方へ特別なプレゼントをご用意いたしました。
下記の期間中、バーニーズ ニューヨーク各店店頭にて、税込¥10,000以上お買上げいただきご応募いただきますと抽選で、10名様を映画『キャプテン・マーベル』公開直前に開催予定のスペシャルイベントへご招待、もしくは50組100名様に劇場鑑賞券をプレゼントいたします。
春夏シーズンのファッションが充実するこの機会にぜひご来店ください。

◆ご応募方法
バーニーズ ニューヨーク銀座本店・新宿店・六本木店・横浜店・神戸店・福岡店店頭にて、税込¥10,000以上お買上げいただいたMY BARNEYSメンバーのお客様にご希望で、応募用紙をお渡しいたします。
店頭で必要事項をご記入の上、ご応募ください。
当選発表はご招待券または劇場鑑賞券の発送をもって代えさせていただきます。

◆ご応募対象期間
映画『キャプテン・マーベル』スペシャルイベント(10名様)
2/1 FRI. - 2/11 MON.

映画『キャプテン・マーベル』劇場鑑賞券(50組100名様)
2/12 TUE. - 2/24 SUN.

◆ご応募対象店舗
銀座本店 / 新宿店 / 六本木店 / 横浜店 / 神戸店 / 福岡店

※ご応募はMY BARNEYSメンバー限定となります。当日のご登録も承っております。
※応募券は1回のお会計(税込¥10,000以上)につき1枚お渡しいたします。
※当選に関するお問合せはご遠慮ください。

若手デザイナーが語る、タブーを乗り越えるファッションの力バーニーズ ジャパンでは2017年から引続き、INTERNATIONAL WOMEN'S DAY(国際女性デー、以下IWD)に向けたキャンペーンを展開する。この一環として登場するのが、「マーベル映画史上、もっともパワフルな女性ヒーロー」と謳われる、映画『キャプテン・マーベル』をモチーフにした、女性デザイナーが手がける新進ブランドによるバーニーズ ニューヨークエクスクルーシヴアイテムだ。バーニーズ ニューヨークに初登場となる<パスカル マリエ デマレ>と<フィグ&ヴァイパー>から、デザイナーのマリエさん、植野有砂さんにIWDへの思いを伺おう。

INTERNATIONAL WOMEN'S DAY

デザイナー、マリエさんがIWDについて思うこと

「アート、エンターテインメント、ファッション、そして社会的なメッセージが交錯するこのキャンペーン。参加が決まった瞬間からワクワクしていた」とマリエさん。自身もデザイナーという夢を追い求める中で、「女性だから」という理不尽な扱いをたびたび体験した。「女性だから」、「女性なのに」といった区別はすべて取り払われなくては、その思いをいっそう強くしたという。

「性別だけではなく、肌の色、年齢、国籍......、私たちの間に横たわるすべてのボーダーラインは取り除かれなくてはいけない、私はそう信じています。そうしたメッセージの発信こそ、私がデザインを通じてファッションの世界で形にしていきたいもの。次世代の女性たちや私のファンでいてくれる女の子たちへ、世界をよりよくするためのメッセージを届けたい」

キャプテン・マーベルという新たなヒーローの誕生を祝い、このキャンペーンのためにいくつかのエクスクルーシヴアイテムを用意したマリエさん。デザインにあたって面白い発見をしたとか。

「デザインの作業は言葉やコンセプト、モチーフの奥に潜む背景を紐解くプロセスでもあります。今回は私たちのデザインコンセプトである『#aHERo』を掘り下げてみたのですが、その際、『HERO(ヒーロー)』という言葉には『HER(彼女の)』、つまり女性性を指す単語が隠れていることに気がついたんです。誰しもが自分の中に女性性と男性性を抱えていますが、言葉の中の二つのジェンダーを意識することができたと同時に、ジェンダーについてもっと深く考えてみようと思わされた体験でした」

「パワーは性別で判断されるものではない」、そう考えるマリエさんと<パスカル マリエ デマレ>が映画『キャプテン・マーベル』にインスパイアされデザインしたのは、ジェンダーレスに着用できるアイテムの数々だ。
「カジュアルかつメンズライクな<ニューエラ>キャップは、テイラード生地で仕立てることで、あらゆる年代の方にマッチするエレガントなニュアンスに。イタリアの職人が作りあげるシェルカメオブレスレットには、『キャプテン・マーベル』のキーカラーであるレッドとゴールドをあしらい、カメオにはコンセプトである"aHERo"という言葉を彫り入れてあります。私たちは『キャプテン・マーベル』のように強い意志とパワーを備えた女性たちをサポートしていく、そんなメッセージを込めています」

ココ・シャネルは女性たちをコルセットから解放し、ムッシュ・サンローランは男性のみに着用が許されていたスモーキングを女性のためにデザインし、革命を起こした。モードの世界にはジェンダーのタブーを軽々と乗り越え、それを美や自己表現へと昇華するパワーがある、とマリエさん。
「ファッションはいつだってフリーダムな自己表現なんです。<パスカル マリエ デマレ>は、自分たちが何者なのか、何を信じているのか、ファッションを通じて自分を、何かを表現したいという女性たち、そしてリベラルであるものたちのいちばんのサポーターでありたいと思っています」

EXCLUSIVE ITEMS

INTERNATIONAL WOMEN'S DAY

デザイナー、植野有砂さんが語る、ファッションがジェンダーのためにできること

このキャンペーンへの参加が決まる前からフェミニズムやジェンダー、あるいはIWDにまつわるニュースをチェックしていたと植野さん。
「最近はセレブリティがウィメンズ・マーチに参加することもありますし、海外ブランドがフェミニズムを打ち出した広告キャンペーンを展開することも少なくありません。ジェンダーレスなファッションやカルチャーが浸透してきたということは、ジェンダーについて考える機会が増えてきたということ。そういう流れをとても嬉しく思っています」

<フィグ&ヴァイパー>はウィメンズのブランドではあるが、男女ともに袖を通せるユニセックスなアイテムを数多く取り揃えている。そこには「ウィメンズ・メンズというカテゴリーにとらわれず、自分の好みのスタイル、アイテムに臆せず挑戦してほしい」という植野さんの思いが込められている。

「例えば、21世紀に生きる私たちにとってパンツスタイルはワードローブの選択肢の一つとして当たり前に存在するものですが、女性がパンツをはくなんて考えられない、という時代もあったんですよね。タブーや好ましくないとされていた事柄が少しずつ市民権を得て、いつしかそれが世の中の"当たり前"になっていく。そういう積み重ねの先に現在があると思っています。ですから私たちの世代からも、たくさんの可能性に満ちた自由な表現を、未来のために発信していきたい」

今回のキャンペーンに際しては、キャプテン・マーベルという強いヒロイン像にインスパイアされたエクスクルーシヴなアイテムを展開する。

「3月に公開予定の映画『キャプテン・マーベル』は『アベンジャーズ』シリーズの一作で、マーベル映画で初めて、女性が単独主役を務める作品です。強い女性が主人公ということで、ビッグTシャツやキャップ、ダメージ加工など、ユニセックスなアイテムやデザインを意識的に取り入れました。トレンドのネオンカラーもポイントです。女性、男性を問わず、多くの方に興味を持っていただき、手に取っていただけたら嬉しいですね」

今回のキャンペーンでは、自身が愛するファッションというメディアを用いて社会的なメッセージを発する機会を得られた、と植野さん。フィジカルの性差をなくすことは難しいけれど、社会的な役割や権利においてイクオリティを実現することはできるはずだ、そう信じている。

「ファッションは世相や時代を表すものであり、それと同時に自身のアイデンティティや美意識、自分らしさを、自由に、楽しく表現するツールでもあります。これからも性差を超えた自己表現の形を、ファッションを通じて広く発信していけたらと思っています」

EXCLUSIVE ITEMS

STAFF'S PROFILE

植野有砂 Alisa Ueno

<フィグ&ヴァイパー>プロデューサー・DJ

さまざまな雑誌で読者モデルを務めた後、学生とモデル業を兼業しながらファッションブランド<フィグ&ヴァイパー>をスタート。デザイン・企画・生産・PRまでマルチにこなす。東京発のIT GIRLとして海外からの注目度も高く、現在は海外ブランドとのコラボレーションも積極的に行っている。持ち前のセンスと語学力を生かしたSNS投稿も人気で、自身のインスタグラムフォロワーは30万人を超える。

2019年もバーニーズ ニューヨークでは、各店店頭やSNSにて、一人でも多くの方にINTERNATIONAL WOMEN'S DAY(国際女性デー)を知っていただくための企画を多数ご用意している。

2/22 FRI. -

2/22 FRI. -
SELECTION FOR ALL WOMEN

各店店頭ではIWDに連動し、ウィメンズアイテムを取り揃えてご紹介。すべての女性にファッションを楽しんでいただきたいという思いでセレクトしたドレスやオールインワンといったウェアをはじめ、90年代の米国を思わせるスパンコールを用いたグランジテイストのアイテムがラインナップいたします。

銀座本店 / 新宿店 / 六本木店 / 横浜店 / 神戸店 / 福岡店 / オンラインストア

BY TIMO ドレス / PRETTIE'S カットソー / EVE DENIM デニムパンツ / GELAREH MIZRAHI バッグ / ANYA HINDMARCH ポーチ / スマートフォンケース / PAUL ANDREW サンダル

WINDOW DISPLAY

バーニーズ ニューヨークの象徴の一つでもある、ウィンドウディスプレイでは、国連の定めた2019年のIWDのキーワード「BALANCE FOR BETTER」 = 「みんなで作る 新しいバランス」をテーマにしたディスプレイと、3月15日公開の映画『キャプテン・マーベル』と連動したウィンドウディスプレイを六本木店でお楽しみいただけます。

六本木店

PRESENT

各店店頭にて、IWDの取組みにご賛同いただいたお客様へ、IWDとハートのロゴが入った特製ミサンガをプレゼントいたします。アクセサリーとして身につけていただき、その様子をご自身のSNSなどでシェアしていただくことで、IWDの認知拡大にご協力いただけます。
※数量限定のためなくなり次第終了となります。予めご了承ください。

銀座本店 / 新宿店 / 六本木店 / 横浜店 / 神戸店 / 福岡店

3/1 FRI. -
3/8 FRI.

SHARE YOUR #IWD

IWDの理念やバーニーズ ニューヨークの取組みにご賛同いただける方は、3月1日(金)からIWD当日の3月8日(金)までの間に、ぜひご自身のSNSアカウント(インスタグラム・ツイッターなど)で#BALANCEFORBETTER や、#IWD2019 #バーニーズニューヨーク をつけて投稿を。店頭やウィンドウディスプレイ、特製ミサンガをつけた投稿などもお待ちしております。

3/1 FRI. -
3/31 SUN.

SONGS TO CELEBRATE IWD

「BALANCE FOR BETTER」 = 「みんなで作る 新しいバランス」からイメージする曲や、ポジティブな気持ちになるような楽曲を、お客様やスタッフからリクエストいただきました。それらを元に、3月の1ヶ月間は各店ウィメンズフロアのBGMをIWD仕様でお届けいたします。

銀座本店 / 新宿店 / 六本木店 / 横浜店 / 神戸店 / 福岡店

3/8 FRI.

FLOWER GIFT

3月8日(金)13:00より、各店にご来店いただいたお客様へ先着でミモザの花をプレゼントいたします。
※数量限定のためなくなり次第終了となります。予めご了承ください。

銀座本店 / 新宿店 / 六本木店 / 横浜店 / 神戸店 / 福岡店

SALON PARTY at ROPPONGI STORE

3月15日公開の映画『キャプテン・マーベル』限定アイテムをデザインしたマリエさんをお迎えし、IWDについて皆様とともに理解を深めるサロン形式のパーティーを開催。マリエさんご自身の経験を踏まえたIWDへの思いや、限定アイテムのデザインコンセプトをお話しいただくほか、映画についてもご紹介いただきます。また、当日サロンパーティーにご参加いただいた方にはリストバンドとミモザの花をプレゼントするほか、IWDをイメージした華やかなカラーのドリンクもご用意いたしますので、お気軽にご参加ください。
※お席には限りがございます。当日は先着順でのご案内とさせていただきます。

3/8 FRI. 19:00 - 20:30 六本木店1F

3/8 FRI. -

CAPTAIN MARVEL EXCLUSIVE ITEMS

映画『キャプテン・マーベル』からインスパイアされた限定アイテムが3月8日(金)より各店店頭に登場。マリエさんが手がける<パスカル マリエ デマレ>と植野有砂さんがプロデューサーを務める<フィグ&ヴァイパー>の2ブランドによる限定コレクションです。

銀座本店 / 新宿店 / 六本木店 / 横浜店 / 神戸店 / 福岡店 / オンラインストア

※来店スケジュールおよびイベント内容は都合により変更となる場合がございます。予めご了承ください。

BALANCE FOR BETTER: IWDに寄せて。店舗から発信する、よりよい社会のためのメッセージ「性差による差別のない、より暮らしやすい社会を実現しよう」、そんな目標を掲げ、3回目となるINTERNATIONAL WOMEN'S DAY(国際女性デー、以下IWD)のキャンペーンに臨むバーニーズ ジャパン。今年、そのメッセージを精力的に発信するのは各店舗スタッフたちだ。顧客に向けてのアクションという役割を担う彼女たちは、IWDやジェンダーに対してどんな思いを抱いているのか。20代から40代まで、未婚、既婚、子育て中と、キャリアも立場も異なる店舗スタッフの、リアルな声をお届けしよう。

今回、店舗を代表して集まったのは、太田絵理子(シニアセールスアソシエイト)、小垣庸(マネージャー)、木村唯(セールスアソシエイト)、橋本杏子(サブマネージャー)という4名の女性スタッフだ。そのほとんどが、一昨年・昨年の店頭での取組みをきっかけにIWDを知ったという。

「一昨年も昨年も店内でIWDのシンボルであるミモザの花を配布したのですが、ヨーロッパでは3月8日にこの花を男性から女性へ贈る習慣があるということを知り、素敵な記念日だなと感銘を受けました。社内だけでなく知人や家族とも共有したいイベントだと思っています」(小垣)
「私が配属されているメンズフロアでは、花を配布するイベントで花の受け取りを遠慮される男性のお客さまが多いんですね。そんな中、IWDに関しては、ミモザの背景をお話しすると『そういうことなら家族に渡したい』と受け取られる方が多かった。それが印象に残っています」(太田)


「今年は店舗スタッフとの連携を図り、店頭から盛り上げていきます」というのは、昨年もプロジェクトメンバーの一員としてキャンペーンの企画・運営に携わったサポートオフィスのスタッフ。これまで同様、キャンペーン期間中には全店舗でIWDを象徴するミモザの花をプレゼントするほか、IWDと連動した特別なBGMも用意する。これは女性の前向きな気持ちを後押ししようと企画したもので、各店舗では顧客からもリクエスト曲を募った。

「昨年はサポートオフィスのメンバーが中心となってプロジェクトを推し進めましたが、今年は店舗からの発信をメインに行うべく、年齢も立場もさまざまな女性スタッフにメッセージの代弁者となってもらう予定です。彼女たちがキャンペーンの裾野を広げてくれるんじゃないかと、そんな期待を抱いています」(MDデパートメント チーフマネージャー 山口紀子)

「昨年に好評を博したBGM企画はより内容を充実させ、全女性スタッフからリクエストを募りました。スタッフの性別や店舗や雇用形態を問わずリクエストできるよう、全スタッフがアクセスしやすいプラットフォームづくりに力を注ぎました。今年のIWDのテーマは『BALANCE FOR BETTER』なのですが、それを感じさせるしなやかな曲調のリクエストが多く集まっているんですよ」(システムチーム リーダー 朝来野希美)

社会的なメッセージについて家族や友人と語り合いたくとも、残念ながらそうした機会に巡りあえないという方も少なくないだろう。そんななか、IWDのキャンペーンをきっかけに家族とジェンダーについて語り合うチャンスを得た、というスタッフも。
「昨年のキャンペーンで配布したステッカーを自宅に持ち帰ったら、なんと私よりも夫の方がIWDについてよく知っていた、なんてことがありました。夫はそのステッカーを出張用のスーツケースに貼ってくれたんです。これまでジェンダーイクオリティや性差などを話題にしたことはなかったのですが、最も身近な人が自分のメッセージを認めてくれ、社会的なアクションをサポートしてくれることがわかって、心強く思いました」(太田)

「自分の娘がこういう話をできる年齢になったこともあり、昨年のキャンペーンをきっかけに娘や娘の友人に語りかけたいと思っていました。職場での働きかけはもちろんですが、家庭や関わりのあるコミュニティの中でもこれからを担う世代にバトンを渡すことが私たちにできることなのかなと思っています」(小垣)

小垣庸・橋本杏子・太田絵理子

昨年は仕事内容や年代の垣根を超え、ジェンダーの問題にポジティブに取り組みたいという女性が集まりプロジェクトチームを結成した。今年は店舗スタッフという顧客に寄り添う立場から、生きやすい社会を実現するために小さなアクションを積み重ねていく。そんなキャンペーンに携わる意義を、それぞれはこんな風に考えている。

「私たちの強みは、お客さま一人一人と直にお話できるチャンスがあることなんですね。例えばミモザの花をお渡しする時、『こんなキャンペーンをやっています』とお伝えするだけでなく、なぜミモザなのか、どうして私たちがこういう活動を行なっているのか、お話したいと思っています。1対1のコミュニケーションって、場合によっては不特定多数に発信するよりずっと効果的。私たちがメッセージを発することで、少しだけ特別な思いを感じていただけたら」(橋本)

「昔に比べると子育てをしながら働く女性が飛躍的に増えたのは、私たちより上の世代の女性たちの苦労の賜物。長年かけて女性たちが勝ち取ってきたものを、私たちの世代で止めるわけにはいかないですよね。育児・仕事って日々、積み重ねていくものですから、一日一日を笑顔で楽しく仕事と育児に向き合うことで、女性をサポートする意義を次の世代に伝えていきたい」(太田)

木村唯・朝来野希美・山口紀子

「ファッションは、華やかで夢のようなものだからこそ、人の心を打つ力強さを備えている。社会や時流を映し出すファッションの力で、自分たちのメッセージを伝えていきたい」と、一同。それぞれの思いが交錯するなかで、改めてバーニーズ ジャパンがジェンダーにまつわるアクションを起こす意義について思いを深めた。

「残念ながら、ファッション業界でこうした社会的な取組みを行なっている企業はまだまだ少ないように思います。バーニーズ ジャパンは、20代から50代まで幅広い年代の女性が、自分らしいおしゃれを楽しみながらバリバリ仕事をしている会社です。仕事やおしゃれへの姿勢をたくさんの方に見ていただくことだけでも、IWDの意義を広める一つになるんじゃないか。今はそんな風に感じています」(木村)

「日本ではジェンダーの問題を口にしづらい風潮もありますが、ファッションを切り口にすることでフランクに語れるということもあるのではないでしょうか。バーニーズ ジャパンがこうした機会を設けることで、同じビジョンを持つ女性たちが繋がり、ポジティブなネットワークを築いていく。そんな流れができたら嬉しいですね」(朝来野)