2015/12/03
CHARITY:
ショッピングで、誰かを元気に。チャリティートートバッグの意義
「モア・トゥリーズ」や「WWFジャパン」など、さまざまな団体の社会貢献活動に共感してチャリティーキャンペーンを展開しているバーニーズ ニューヨーク。昨年に引続き、今年のホリデーシーズン期間中にもオリジナルチャリティートートバッグが登場する。収益の全額が東北復興支援ボランティア活動をサポートする"ボラサポ2"に寄付されるこの取組みの意義と、"ボラサポ2"の活動をご紹介する。
text by Ryoko Kuraishi
12月25日(金)までのホリデーシーズン期間中、今年もまたスペシャルなチャリティーアイテムが登場する。今回のホリデーキャンペーンのイラストレーションを手がけている、ジャスティン・テオドロ氏が描いたオリジナルイラスト入りトートバッグがそれだ。バーニーズ ニューヨーク新宿店・横浜店・銀座店・神戸店・福岡店の各店とオンラインストアでショッピングをしたお客様のみが購入できるというこのトートバッグは、その収益金全額が赤い羽根の中央共同募金会が運営する"ボラサポ2"に寄付される。
災害ボランティア・NPO活動サポート募金(ボラサポ)は、東日本大震災の被災地や避難先においてボランティアやNPOの活動を支援する、いわば「支える人を支える」ための募金(支援金)として2011年5月にスタートした。2012年4月には、被災地域のコミュニティ再興とそこに携わるさまざまな人のつながりを願い、被災3県(岩手・宮城・福島)の地元住民による助け合い活動を支える「住民支え合い活動助成」が始まった。この「住民支え合い活動助成」をそのまま引き継いだのが、"ボラサポ2(被災地住民支え合いサポート募金)"の活動である。
震災から4年の月日が経ち、被災3県では復興に向けて新たな課題が生まれている。たとえば、仮設住宅から復興住宅等への引越しに伴い、これまで築いてきたコミュニティが崩壊し、新たな地域づくりが必要になっている。また、復興住宅に移れず仮設住宅で生活せざるを得ない被災者への支援も引続き必要だ。被災3県でこうした課題に取り組んでいる住民団体を応援するために生まれたのが"ボラサポ2"である。
社会福祉法人 中央共同募金会で震災助成金を担当する城千聡さんによれば、「"ボラサポ2"の使命は、一から地域作りを行おうという団体の手助けを行うこと」。被災で転入してきた人と地元住民が交流を図るための企画など、使いみちも比較的自由なことが"ボラサポ2"の特徴で、1回10万円を上限とし、年間2回まで助成可能になっている。
今年支援した活動事例も実にさまざま。宮城県石巻市では助成金によって町内大運動会を開催し、もともとの住人と新規転入した被災者が一緒になって汗を流した。福島県福島市では、いまだ仮設住宅に住まわざるを得ない被災者を対象に、閉じこもり防止と親睦を深める交流会を開いた。宮城県南三陸町の、地域や学年の垣根を超えて子どもたちが思い出作りを行うためのレクリエーション大会。福島県福島市の、避難者交流を促す食事会。
「大規模に活動する団体も大切ですが、小さいながら地域にとって大切な活動を担っていこうという住民団体もたくさんあります。こうした小さな団体をサポートしていくのも、支援金の重要な役割だと思っています」
バーニーズ ニューヨークが昨年行ったホリデーシーズンチャリティーキャンペーンでは、300万円を寄付することができた。
「昨年のチャリティートートバッグを"ボラサポ"のフェイスブックで紹介したところ、大きな反響がありました。ファッションアイテムとコラボレーションしたことにより、幅広い年代、ジャンルの方から支援をしていただくことができたのです。日頃、赤い羽根の活動と縁のない方々にも "ボラサポ2"の取組みを知ってもらえたことは、大変意義深いことだと思っています」
震災から時間が経過し、日々、被災地のことを考え続けるのは困難かもしれない。だが、支援の形はさまざまである。ショッピングをすることで被災地の誰かの力になる。チャリティーバッグを使うたび、被災地へ思いを馳せてみる。ホリデーシーズンだからこそ、そんな支え合いの精神を感じてみよう。
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ボラサポ2
災害ボランティア・NPO活動サポート基金(ボラサポ)は、赤い羽根中央共同募金会が運営している、東日本大震災で被災された方を支援する活動です。現在はボラサポ2として、被災3県の住民同士の支え合い活動をサポートしています。
※チャリティートートバッグは数に限りがございます。なくなり次第終了となりますので予めご了承ください。