INTERNATIONAL WOMEN'S DAY: 母として妻として、働く女性として。 いまの自分にフィットするワークライフバランスを考える | CULTURE | BARNEYS NEW YORK

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INTERNATIONAL
WOMEN'S DAY:
母として妻として、働く女性として。
いまの自分にフィットする
ワークライフバランスを考える

バーニーズ ニューヨークでもおなじみの人気ブランド、<ミュラー オブ ヨシオクボ>。ディレクターを務めるのが内田志乃婦さんだ。デザイナーの久保嘉男さんとは公私に渡るパートナーであり、2児を育てる母の顔も持つ。一人三役、オンとオフを軽やかに行き来する内田さんが模索する、自分たちに心地いいワークライフバランスとは。
text: Ryoko Kuraishi

学生の頃からファッションが大好きだったという内田さんは大学卒業後にニューヨークに渡り、ウィリアムソン PR&ショールームのインターンシップにチャレンジする。帰国後には、30ブランドを抱えるセレクトショップのセールスとして勤務。PRを希望するスタッフが多い中、コレクションに込められたデザイナーの思いをお客様一人一人、つまりマーケットに伝えることに喜びを見出した。現在はディレクターとしてブランド全体を管轄する立場にあるが、その原点はコミュニケーションスキルを駆使したセールス経験にある。
「夫はその時すでにメンズラインを立ち上げていましたが、私はセレクトショップでセールスのノウハウを積んでウィメンズラインの立ち上げに加わったんです。ディレクターという立場ではありますが、当時はものづくりの担い手側というより、久保のクリエイションを受け取ってそれを販促する立場でした。その後、『こんなものが欲しい』『あったらいいな』という女性の視点をコレクションに反映させるべくデザインにも携わるようになるのですが、それはさまざまな方とのコミュニケーションから生まれた、ごく自然な欲求だったと思います」

ブランドが大きくなる中で妊娠、そして出産を経験。現在は育児にも奮闘する毎日だ。
「1人目を産んだ時は出産の1週間前までオフィスで仕事をしていました。小さな会社だったから、自分の仕事を託せる人がいなかったんです。出産後は子どもを預けるのではなく一緒にいることを選択したので、会社にベビーベッドを置いて仕事をしていました。ただ、一緒にはいたけれどかまってあげられなくて。これは親のエゴなのかもしれないと、2人目の育児に際して反省しました」
無我夢中だった1人目の子育てと違い、2人目の時は前回を振り返る余裕があった。この反省が、がむしゃらな働き方を見直すきっかけになったという。
現代の社会の中で女性が男性と全く同じように働くことは困難である。たとえ社会のシステムが変わっても、子どもへの接し方や子育てについての基本的な考え方はそうは変わらないからだ。内田さん自身、2度目の出産では保育園を活用し、周囲のサポートを得ながらオンとオフでメリハリのある働き方を模索した。
「昨年のことなんですが、10年にわたって私のアシスタントを務めてくれている女性が出産したんです。彼女も昔の私のようにベッドを持ち込むと言ったんですが、自分自身の経験を踏まえて、1年の育休を取るようにアドバイスしました。その代わりこちらは社内の体制を整えて、彼女を含めて女性スタッフが長く働き続けられるシステムを構築する。男性と同じように働くことが無理なら、環境を変えなくては女性がキャリアを積んでいくことはできませんから」

会社の立ち上げから13年、その間に退職したスタッフは1人だけ。文字通り寝食を共にしたスタッフは、内田さんにとって家族同然の存在だ。自身と同様、結婚や出産を経てスタッフそれぞれのライフスタイルが変化しつつある現在、社内のワークライフバランスも多様化しつつある。
「私が体育会気質ということもあって、つい夜遅くまで仕事をしたり休日を返上したり、日本式の働き方に陥りがちだったんですが、プライベートを大切にしなくては仕事も充実しないんですよね。当たり前ですが、ブランドを立ち上げた当時は毎日がいっぱいいっぱいで、そこまで思い至ることができませんでした。スタッフそれぞれが経験を重ねて、仕事とプライベートの自分なりのバランスを見つけようと思った時、いろいろな働き方を受け入れられる会社でありたいと思っています」

現在の内田さんの願いは、働き方やワークライフバランスを考えた時、女性・男性など性別による違いはもちろん、子どもの視点に立った取組みもなされること。
「身体のこと、出産のこと、男性と女性の違いを考えたら本当の"平等"を実現するのは難しい。けれど働く女性をサポートする試みはますます増えるはずですし、多くの女性がそういうサービスを積極的に利用できる世の中になれば素敵ですよね。ただ、その時に子どもが生きやすくなるための取組みも忘れてはならないと思うんです」

働く女性を支援するということは、母だけではなく子どもともきちんと向き合うことでもある。INTERNATIONAL WOMEN'S DAY(国際女性デー)という日に現代のワークライフバランスを考える時、男、女、そして子どもという視点から改めて家族のあり方を捉えてみてはいかがだろうか。

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内田志乃婦

PROFILE

<ミュラー オブ ヨシオクボ> ディレクター

内田志乃婦

横浜生まれ。大学卒業後、販売員を経て渡米。ニューヨークのウィリアムソン PR & ショールームで各国バイヤーとのコミュニケーションに従事する。帰国後はセールス・PR会社にて勤務したのち、2006年<ミュラー オブ ヨシオクボ>のブランド立ち上げに参画。現在、同ブランドのディレクターを務めている。

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