BARNEYS CAFE BY MI CAFETO PREMIER: コーヒーハンターの1杯を楽しめるカフェ | CULTURE | BARNEYS NEW YORK

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BARNEYS CAFE BY MI CAFETO PREMIER:
コーヒーハンターの1杯を楽しめるカフェ

昨秋オープンしたバーニーズ ニューヨーク六本木店に、なんとも芳しい香りが漂う一角がある。「BARNEYS CAFE BY MI CAFETO PREMIER(バーニーズ カフェ バイ ミカフェート プルミエ)」。"世界一のコーヒーハンター"の異名をとる川島良彰氏が代表を務める、「ミカフェート」プロデュースのカフェスペースだ。ここで味わえるのは、"プルミエ"=第1級の名にふさわしい最高品質のコーヒー、そしてベルベットのシートに腰かけながら、1杯の愉悦に浸る贅沢な時間。ファッションとコーヒーの邂逅が生んだこの場所の魅力を、川島氏のインタビューとともに、2回に渡ってご紹介する。
text: Rie Karasawa

昨年9月、"シンプル&クリーン"をコンセプトに誕生した六本木店。2Fのメンズフロアを奥に進むと、白い大理石のカウンターが現れる。壁面には、ずらりと並ぶシャンパンボトルが。実はこれらに入っているのは、シャンパーニュならぬコーヒー豆。優良コーヒー農園の中の1級畑だけで採れる、世界最高クラスのコーヒー豆「プルミエ クリュ カフェ」シリーズだ。店名に"プルミエ"とある通り、このカフェで提供されるのは、「ミカフェート」の中でも格上のこのシリーズ。経験豊富なスタッフにより、目の前で1杯ずつ、丁寧に抽出される。

この場所について詳しく紹介する前に、まず記すべきは川島氏自身のことだろう。なぜ"コーヒーハンター"と呼ばれるのか。それは氏が最高の豆を求め、世界中を旅してきたことに由来する。ここ数年、日本ではコーヒーが大きな注目を集め、格段にレベルを上げてきた。"サードウェーブ"と呼ばれるムーブメントの台頭も記憶に新しい。そんな中、いち早く日本だけでなく、世界のコーヒー業界に変革を起こしてきたのが川島氏。いわばパイオニアだ。

「ミカフェート」のコーヒーには、どこの畑で採れたものか分からない豆は存在しない。「プルミエ クリュ カフェ」に関しては、畑の場所の指定、豆を採る木の選別、さらには収穫時期まで限定。最上級となる「グラン クリュ カフェ」は、なんと豆の摘み手まで指定するという。現在、約25の農園から豆を仕入れているという「ミカフェート」だが、そのすべての農園に少なくとも年間2回ずつは、必ず訪れるという川島氏。生産者と氏の間に信頼関係があってこそ生まれる最高のコーヒーなのだ。

「コーヒーはフルーツ」と断言する川島氏。現地からの輸送は、豆に麻袋の匂いが付くのを防ぎ、通気性のよい麻袋の中で豆が酸化しないよう、特殊な素材を重ねた袋に入れ、温度を一定に保つリーファーコンテナで運ばれる。空港での検疫は一般的には麻袋に棒を差し込み、豆を取り出して検査するが、「ミカフェート」では袋に穴が開いて豆が酸化するのを防ぐため、検査官を農園まで呼んで検疫を行うという徹底ぶりだ。日本に到着した豆は小分けにし、即座に脱酸素状態に。「プルミエ クリュ カフェ」が焙煎される芝浦の焙煎所では、産地で厳しく精選された豆が、日本でも焙煎前と後のハンドソーティングを経て瓶詰めされる。最後まで人の手を介して行われる、驚くほどアナログな作業だ。

野菜や果物、米などに"顔の見える生産者"が求められるのと同様、コーヒー豆ひとつにも、生産者の血の通ったストーリーがある。最高、最上といった形容詞の向こうから、川島氏が伝えたいのはそのことだ。今は、ファッション業界も"作り手"を重視する時代。安いという理由でファストファッションを選ぶのではなく、たとえ高額でも、作り手への共感を覚えるものを選択する人が増えてきた。売るだけでなく、市場を作ること。それは川島氏とバーニーズ ニューヨークの共通の思いでもある。「私も、もの作りをしている人間。こうしてバーニーズ ニューヨークに来ると、一つひとつの服について、デザイナーや素材の話を聞けるのがとてもうれしいんです。コーヒーも同じように、エピソードのあるものですから」と川島氏。

話をカフェに戻そう。今回、店内の壁に設置されたある仕掛けが、川島氏を喜ばせた。コーヒー豆のオブジェを立て爪のモチーフにセットし、ジュエリーに見立てたディスプレイ。バーニーズ ニューヨークのクリエイティブディレクター谷口勝彦が川島氏の話にインスピレーションを受けて制作したものだ。「先日、来日した生産者の方をこのカフェに連れてきたんです。彼らはこのディスプレイを見て、日本で自分の豆がどんな扱いを受けているか知り、ものすごく感激していました。市場を作ることがどんなに重要か、私自身も実感できた瞬間でしたね」。

カフェには、ここでしか楽しめないコーヒーが用意されている。その名も「BLACK TIE(ブラックタイ)」。パナマにあるコトワ農園とカルメン農園という2つの農園の1級畑で収穫されたコーヒーを合わせたオリジナルブレンドだ。「上品な酸味と香りを出したかったので、フルーティな香りのする農園の豆を選んでブレンドしています」と川島氏。ミディアムローストとダークローストが用意され、ミディアムはキャラメルのような香ばしさ、ダークはチョコレートやトロピカルフルーツのニュアンスが感じられる。

「ダークといっても、通常の中深煎りくらいのイメージでしょうか。コーヒーも他のフルーツと同じで、酸味も甘みもある。雑味を隠すのではなく、それらを活かすローストです」。

合わせて楽しみたいのが、豚肉とチーズが入った、キューバ風サンドイッチ「MEDIA NOCHE(メディア ノーチェ)」。川島氏がマイアミのキューバ人街で何度となく食べ、気に入っていたという一品で、コーヒーとの相性も抜群だ。氏曰く、このカフェは「買物の合間にふらっと寄るのもいいですし、女性がショッピングをしている間、待ちぼうけの男性にも最適な場所だと思います(笑)」。コーヒーとファッションが紡ぐストーリーを楽しみに、立ち寄ってみてはいかがだろう。
次回は、川島氏のコーヒーへの思い、そして取組みについて詳しくご紹介する。

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PROFILE

ミカフェート オーナー・コーヒーハンター

川島良彰

1956年静岡生まれ。1975年中米エル・サルバドル国立コーヒー研究所に留学し、コーヒー栽培・精選を学ぶ。その後大手コーヒー会社に就職。ジャマイカ・ハワイ・インドネシアで農園開発を手掛け、マダガスカルで絶滅危惧種の発見と保全、レユニオン島では絶滅した品種を探し出し、同島のコーヒー産業復活を果たす。2008年独立し株式会社ミカフェートを設立し、新しいコーヒー文化を提案。
日本サステイナブルコーヒー協会理事長、JAL日本航空コーヒー・ディレクター、タイ王室メイファールアン財団コーヒーアドバイザー、カリフォルニア大学デイビス校コーヒーセンター アドバイザリー・ボードメンバー等を務める。

BARNEYS CAFE BY MICAFETO PREMIER

港区六本木7-7-7 バーニーズ ニューヨーク六本木店2F
営業時間: 月~木・日 11:00~20:00(L.O. 19:30)
     金・土 11:00~20:30(L.O. 20:00)